私、しごと、暮らし

私、ケアマネやってました。。

人の話を聴くって難しい

仕事上、利用者やその家族から色々な困りごとを聞き取ります。困りごとを聞いた上で、「こんな風に過ごしたらどうでしょうか。」「こういう介護サービスがありますよ」などと、その困りごとの解決策を提案したり、介護サービスを紹介したりします。

 

しかし、全部が全部、簡単に話は進みません。例えば、家族はデイサービスに行かせたいけど、本人は、”人の中に入るのは嫌だ”、”外出が億劫”、”自分はまだそんな歳じゃない”・・等々拒否する場合が多々あります。何とか話し合いや時間をかけて、双方が望む形での生活に近づけるようケアマネとしてお手伝いします。

 

ここで、ある夫婦の話。夫婦から困りごとを聞き取り、いつものように提案。しかし二人は、私の提案に何だかんだと理由を言い拒みます。二人の意向は一致しています。毎月の訪問、同じ困りごとの話を二人はします。前月とは違う話を提案したりもしますが、それも拒否。「本当は困っていないのかな?解決するつもりがないのかな?」そう思っていました。しかし、数か月後には、他の人からの勧めで夫婦は私の提案通りの介護サービスを使っていました。夫婦が拒否し続けていた理由は色々と考えられます。もちろん、私の仕事の進め方であったり、夫婦の提案を受け入れるタイミングではなかったこと、、など。サービスが結果、提案通りになったにも関わらずその後も自分の中で何かもやもやした気持ちが続いていました。そんな中、「人の話を聴く」という研修を受けた時に、この夫婦のことが思い浮かび、私の中で「あ!」と腑に落ちる感じがしたのです。仕事で時間に追われる私は、”早く問題解決に繋げたい”、焦りにも似た気持ち。一方、”私たちの話を聴いてほしい””大変な事を分かってほしい”という夫婦の気持ちがそこにあったことに気づきました。わかっていたつもりだけど分かっていなかったと反省。わかっていたらもっとスムーズに、私のもやもやも発生せずに済んだかもしれません。自分の側に問題はないか日々心を点検し、人の話を聴くという傾聴力、そして共感力、これを磨いていかなければと思う日々なのです。